「通りもん」と言えば博多の老舗の菓子が有名だが…

西日本新聞 社会面 手嶋 秀剛

 「通りもん」と言えば博多の老舗の菓子が有名だが、もともとは「博多どんたく」に繰り出す素人芸の余興隊のことだ。江戸時代、新年の祝いに博多の町衆は松囃子(まつばやし)を仕立て福岡城に入った。松囃子に浮かれてついてきた、町人たちの仮装や山車が「通りもん」の始まり。現在のどんたくパレードも先頭は博多松囃子で、後に続くどんたく隊を通りもんに見立てている。

 どんたくの起源とされる博多松囃子だが、大通りのパレードだけでは真骨頂は伝わらない。松囃子は福博の商店や会社などを一軒一軒訪ね歩き、祝って回る祭事だからだ。

 目を引くのは、博多人形師らが描いた布垂れを下げた傘鉾(かさぼこ)。その下を子どもがくぐると、健やかに育つといわれる。謡曲風の言い立てや珍しい夫婦の恵比須(えびす)様など、江戸期の古文書に描かれた姿が今に残る。禁止令や戦災を乗り越え受け継がれた博多松囃子。今春にも国の重要無形民俗文化財になる。 (手嶋秀剛)

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