川本輝夫さんしのぶ咆哮忌 同志緒方さんが思い出 水俣市

西日本新聞 熊本版 村田 直隆

 水俣病未認定患者の救済運動に尽力した故川本輝夫さん(1999年、67歳で死去)をしのぶ「第21回咆哮(ほうこう)忌」(実行委員会主催)が16日、熊本県水俣市で開かれた。川本さんとともに患者の掘り起こしなどに努めた漁師で、患者らでつくる「本願の会」副代表緒方正人さん(66)=芦北町=が招かれ、思い出などを語った。

 緒方さんは自身が患者認定を申請した74年、川本さんと出会った。ともに水俣病で父を亡くしたことが患者救済運動の原点にあったと触れ、「川本さんが(原因企業)チッソ、国、県だけでなく世の中に訴えて、体を張って命がけで闘っている姿が、私を刺激した」と当時を振り返った。

 川本さんらがチッソや行政との協議を通じて患者救済の道を切り開いた自主交渉について、緒方さんは「過去のモデルがなく、裁判とは違う、社会的な意味での法廷の場に引き出した。非常に斬新な闘いで、多くの共感を呼んだ」と語った。

 緒方さんは「患者認定制度や裁判といった仕組みの中での水俣病になっている」との葛藤の末、85年に自身の認定申請を取り下げた。その後は被害者という立場を超え、一人の人間として水俣病事件と向き合ってきた。川本さんと10年以上、水俣病闘争をともにした経験を踏まえ「広い意味で、世直しを考えていた人だった」と悼んだ。

 咆哮は、猛獣などがほえたけるという意味。毎年、命日の18日前後に家族や親交のあった支援者らが集まり、しのぶ会を開いている。 (村田直隆)

熊本総局が移転しました

熊本総局 移転先地図

西日本新聞熊本総局が移転しました。新しい総局は、熊本市中央区の熊本桜町バスターミナルに近い坪井川沿いです。電話、FAX番号も変更となりました。

▼移転先
住所 〒860―0805 熊本市中央区桜町2番17号第2甲斐田ビル9階
電話 096(323)1851
FAX 096(323)1853

熊本県の天気予報

PR

熊本 アクセスランキング

PR

注目のテーマ