温泉の熱でパプリカ栽培 環境に優しい農業を取材してみた

西日本新聞 こども面

コンピューターで水やりも管理

 スーパーなどに売っているパプリカは9割が韓国などから輸入されたものです。そんなパプリカを温泉熱で栽培している農場が大分県九重町にあります。こども記者が「愛彩ファーム九重」を取材しました。

【紙面PDF】温泉の熱でパプリカ栽培

 農場に近づくと、何本もある太いパイプから白い湯けむりがもくもくと上がっていた。温泉熱で農業用ハウスを暖める熱交換システムという装置だ。愛彩ファーム九重の宮本航輝さん(27)がハウスを案内してくれた。

 1株から採れるパプリカは8カ月で約50~80個。二つのエリアに栽培室を分け、時期をずらして育てているので一年中収穫できる。この日は春と冬の2回行う移植作業の日。従業員たちが専用の部屋で発芽させた高さ約2センチの苗計約3万株を大きめの入れ物に一つ一つ“引っ越し”させていた。

 30センチほどに育ってから栽培室に移し、「大人の腰くらいの高さになったころに収穫を始める」と宮本さん。約8カ月で6メートルの天井近くまで成長する。佐々木知哲記者は人の手が届かなくなった時の収穫に使う高所作業車に乗せてもらい、「高くてこわいなと思うけど、働く人たちはへっちゃらですごい」と感心した。

   ◇   ◇

 西原実優希記者は温泉熱でハウスを暖めるメリットを質問。農場の大久保翔太さん(31)が重油が必要なボイラーを使うことによる二酸化炭素(CO2)が出ないので環境に優しい▽重油を買わなくていいのでお金(コスト)があまりかからない-と答えてくれた。

 「寒い時もコストを気にせず暖房でハウスを暖められるので、パプリカを本来の大きさと厚さに育てやすい」と大久保さん。パプリカを手にした太田征太朗記者は肉厚でずっしりとしたパプリカの重みを感じた。

   ◇   ◇

 農場での取材中に土を見ることはなかった。逆に本多真菜記者が栽培室のあちこちにあることに気づいたのはQRコードのサイン。スマートフォンで読み取れば、計6万株からそれぞれどれくらいの量を収穫したのかなど、パプリカの管理状況が一目でわかるそうだ。天気や気温によって水やりの量も24時間コンピューターで管理。1時間に1200個以上を袋づめしてくれる便利な機械もあった。

 お土産にもらったパプリカを家族とピザにのせて味わった坂本鈴之助記者は「CO2を排出しないために僕に何ができるか考え、取り組みたい」と思った。

★わたしたちが取材しました

福岡県直方市・中泉小5年 太田征太朗記者パプリカは色によって少しずつ味がちがった。赤は甘く、オレンジが甘さ控えめ、黄色が少しすっぱかった」

福岡県鞍手町・西川小6年 坂本鈴之助記者地域資源」である大分の温泉熱を有効に活用している農業について学ぶことができた」

福岡市・東若久小5年 佐々木知哲記者「スーパーで愛彩ファームのパプリカを見つけた。となりにあった輸入品よりも大きく、形もきれいだった」

福岡県大牟田市・天領小4年 西原実優希記者「温泉熱を使ったパプリカの育て方は環境にやさしいので、よりおいしく感じることができるのだと思う」

福岡県大野城市・大野南小4年 本多真菜記者「パプリカを作る理由は高い技術でまわりの農家と同じトマトを作ると農家が困ってしまうから。地域のことも考えていていいなと思う」

 

 

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