性犯罪者更生に2300万円 治療費助成や相談など 福岡県予算案

西日本新聞 社会面 前田 倫之

 性暴力の再犯の抑制を目的に、福岡県は全国初となる性犯罪加害者への治療費の公費助成を5月にも始める。2019年に制定した性暴力根絶条例に基づく取り組み。県の人口10万人当たりの性犯罪認知件数は9年連続で全国ワースト2位を続けており、20年度一般会計当初予算案に治療助成費など約2300万円を含む約4600万円を性犯罪防止対策費として計上した。前年度の約700万円を大幅に上回った。

 条例の一部は19年に施行されており、県は20年5月の全面施行を目指している。18歳未満への性犯罪で服役した元受刑者に対し、出所から5年以内に県内に住む場合、住所などの届け出を義務付けている。

 こうした加害者たちの社会復帰を後押ししようと、県は社会福祉士らが常駐する相談窓口を5月1日に福岡市内に設置する予定。相談者が小児性愛者などの性嗜好(しこう)障害と判断された場合、犯罪抑止の観点から投薬を含む専門治療費の7割を県が負担する。保険適用外の専門治療は高額な費用がネックとなっていた。再犯リスクが比較的低い場合でも、精神科での治療が必要と判断されれば原則3回までの治療費を助成し、適切な支援機関につなぐ。

 性暴力対策では、性暴力や被害者支援に関する総合的な教育を行う「性暴力対策アドバイザー」を養成し、小中高校など100校や事業所に派遣する。22年度までに全県立学校への派遣を目指す。「性暴力被害者支援センター・ふくおか」(福岡市)には心理専門職を配置し、被害に遭った子どもたちをケアするプレイセラピールームを設ける。 (前田倫之)

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