ブドウでさっぱり味、養殖カンパチが人気 延岡の水産会社

西日本新聞 社会面 佐伯 浩之

 宮崎県延岡市北浦町で、ブドウの皮を餌に混ぜて養殖した「五ケ瀬ぶどうカンパチ桜舞(おうぶ)(AUBE)」が料亭や居酒屋で人気を集めている。さっぱりとした味が特徴で、ブドウの皮は同県五ケ瀬町の第三セクター「五ケ瀬ワイナリー」が提供。廃棄物を再利用したぶどうカンパチは地域活性化にも一役買っている。

 養殖に取り組むのは水産会社「丸正(まるしょう)水産」の堀田(ほりた)洋社長(49)。カンパチのブランド化を模索していた2015年夏、所用で訪れた同町でワイナリーの宮野恵支配人(63)から「ブドウの皮を餌に混ぜてみては」と提案された。ワイナリーでは搾汁したブドウの皮が年間約25トン出て、引き取った農家が堆肥にしていた。

 ブドウの皮は抗酸化作用があるポリフェノールなどの健康成分を多く含む。堀田社長は「事業化できる」と確信した。7年前に、同県日向市の特産品でかんきつ類「へべす」の搾りかすを混ぜた餌で「へべすブリ」を養殖した実績があった。

 ブドウの皮を粉末にして餌に混ぜ、配合率や与える時期を試行錯誤した。約1年半後、適度に脂が乗り、さっぱりとした味のぶどうカンパチが誕生した。鮮度の目安となる「血合い」は、通常の餌よりも長い3~4日間は鮮やかな色を保つという。

 16年12月、重さ約3~4キロの成魚を宮崎市の魚市場に出荷。県内で人気となり、福岡市の百貨店も関心を示しているという。

 北浦町には30年前には25の養殖業者があったが、数軒に減った。町内の中千代水産=中田真稔社長(55)=も堀田社長と一緒に取り組んでおり、地域産業化を目指す。堀田社長は「山と海がコラボしたカンパチを多くの消費者に届けたい」。宮野支配人は「地域おこしに協力したい」と意気込んでいる。 (佐伯浩之)

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