全人代 新型肺炎で異例の延期 中国

西日本新聞 国際面 川原田 健雄

 【北京・川原田健雄】中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は24日、3月5日に予定していた第13期全人代第3回会議の延期を正式に決めた。新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)対策を優先するための異例の措置。新たな開催日について共産党内には「3月下旬」との見方があったが、新型肺炎の終息が見通せない中「別途定める」として具体的な日程は示さなかった。

 全人代の延期は、3月開催が固定された1985年以来初めて。全人代はその年の経済成長率目標や主要政策を打ち出す重要会議で、国の予算案も承認する。

 習近平指導部は全国から数千人の地方高官が北京に集まる全人代を予定通り開催すれば、感染拡大のリスクが増し、地方の肺炎対策にも支障が出るとみて延期を決めた。できるだけ早期の開催を目指すが、感染者は増え続けており、現時点で封じ込め時期を見越して全人代日程を決めるのは難しいと判断したもようだ。

 全人代の延期が長引けば、4月上旬を軸に調整してきた習氏の国賓訪日や、経済運営に影響するのは確実だ。

 今年は国内総生産(GDP)を2010年比で倍増させる党の公約の期限に当たるが、肺炎の影響で企業活動は低迷し、国内消費も深刻な打撃を受けている。国際通貨基金(IMF)は今年の中国経済の成長率を5・6%にとどまると予測。公約が達成できなければ習氏の権威が傷つくのは避けられない。習氏は23日の会議で「(経済活動を)長期間止めるわけにはいかない」と述べ、早期の企業活動の再開を指示した。

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