「ラスボス」という言葉をご存じだろうか…

西日本新聞 オピニオン面

 「ラスボス」という言葉をご存じだろうか。ラストのボス、つまり物語の最後に登場する最強の敵、という意味だ。漫画やゲームの世界でよく使われる

米大統領選で野党・民主党の候補決定レースが始まっている。序盤で急進左派のサンダース氏と穏健中道のブティジェッジ氏が一歩リードしたが、ダークホース的存在の候補や、さらに中盤から本格的に参戦する候補もいて、まだまだ大混戦の様相だ

▼民主党の候補を主人公としたストーリーと考えれば、同じ党のライバルたちとの激烈な戦いを勝ち上がっても、その先にラスボスである共和党のトランプ大統領が立ちはだかる、という展開だ

▼民主党の候補たちは、過激な主張の左派と穏健な中道派に色分けされている。トランプ氏は過激な暴れん坊。それを倒すために「過激には過激を」でいくか、それとも穏健派を立てて中間の有権者を取り込んだ方が有利か。民主党員には悩ましい選択となる

▼トランプ氏が大統領らしい大統領かは疑問だが、最もラスボスらしいラスボスとは言える。ラスボスが憎たらしいほどに強ければ、物語は盛り上がる。ただ現実の世界ではラスボスが勝ってしまう可能性も十分ある

▼それにしても米大統領選で毎回感心するのは候補たちの個性や経歴の多彩さ、多様性である。右を見ても左を見ても世襲ばかりの日本の政界とはずいぶん違う。この点は米国民がうらやましい。

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