ローカルの話題で恐縮だが、11日に福岡市・天神の商業施設…

西日本新聞 社会面 塩田 芳久

 ローカルの話題で恐縮だが、11日に福岡市・天神の商業施設「天神ビブレ」が閉店した。ニチイ天神店としてオープンした1976年から親しんだ者として惜別の念に堪えない。隣接する天神コアが3月末に閉店するのも悲しいが、その悲しさを共有できる人が減ったことも悲しい。

 ビブレとコアの境界には段差があった。ビブレからコアに行くとき、一部の階で階段を3段ほど上った。段差の由来はこうだ。戦後復興で天神地区が開発される中、両ビルがある場所には異なる背景を持つ商店街があった。今のビルを建てるとき、地権者が違うため一体化はならず、商店街の境界にあった段差が階段として残ったという。

 新しいビルが建てば段差は解消されるかもしれない。だがパソコンでファイルを上書きするように、いずれ段差の記憶は消えるだろう。再開発を歓迎する声は多いが、語り残したい街の小さな物語は少なくない。 (塩田芳久)

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