1936年のきょう、青年将校らがクーデターを起こした…

西日本新聞 オピニオン面

 1936年のきょう、青年将校らがクーデターを起こした。二・二六事件。高橋是清蔵相らが殺害され、首相官邸や警視庁が占拠された。以後、軍部の政治介入が強まり、日本は戦争への道を突き進む

▼その4年前には、五・一五事件で犬養毅首相が暗殺され、政党内閣に終止符が打たれていた。大正デモクラシーで開花した民主主義、自由主義的な社会は軍国主義一色に塗りつぶされ、思想や言論は厳しく統制されていった

▼歴史に学べば、自由にものが言えない空気が支配的になったら、その社会は危険な状況にあるといえよう。そんな懸念が募るこの頃だ

▼「桜を見る会」を巡り、安倍晋三首相の国会答弁と食い違う見解を示していたホテルが、自民党関係者と接触した後、口を閉ざした。営利企業が1強政権ににらまれてまで首相に不利な事実を主張できるか、と問えば答えはおのずから

▼検事長の定年延長問題では、延長は国家公務員法の適用外とした過去の政府答弁を「同じ解釈を現在まで引き継いでいる」と述べた人事院の局長が「言葉の使い方が不正確だった」と撤回した。こんな重大な事柄を官僚が国会で言い間違えるなど、まずあり得まい。やはり忖度(そんたく)か、圧力か

▼公務員が権力者に不都合な文書を隠す、捨てる、書き換える。そして黙る。もり・かけ問題以来、警鐘は鳴り続けている。故(ふる)きを温(たず)ねて危うきを知る-。二・二六の日に改めて。

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