菊池事件「特別法廷」違憲の疑い ハンセン病、死刑事件巡り 熊本地裁

 ハンセン病患者とされた熊本県の男性が隔離施設の「特別法廷」で裁かれて死刑となった1952年の「菊池事件」を巡り、検察が再審請求しないのは不当として、元患者6人が国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁は26日、同事件の特別法廷について「公開原則に反しており憲法違反の疑いがある」と言及、違憲とする初の司法判断を示した。原告の請求については棄却した。

 原告側は、国のハンセン病隔離政策の一環だった特別法廷で差別に満ちた憲法違反の審理が行われたのに、男性の遺族は今も差別を恐れて再審を請求できないと主張。そうした現状では検察に再審を求める義務が生じていると訴えていた。

 国の隔離政策を巡っては2001年、遅くとも隔離の必要性がなくなっていた1960年以降は違憲だったと熊本地裁判決が認定。19年には同地裁が患者の家族に対する偏見や差別も助長したと認め、いずれも国側が控訴せず確定している。

 ハンセン病を理由とした95件の特別法廷を調査した16年の最高裁の報告書は、審理は公開されていて違憲ではなかったと結論付ける一方、形式的な開廷審査は裁判所法違反だったと認め「患者の人格と尊厳を傷つけ、深く反省し、おわびする」と明記していた。

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