新型肺炎、感染確認1週間 熊本市や県、積極的に情報公開

西日本新聞 熊本版 古川 努

 熊本市で県内初の新型コロナウイルスの感染が確認されてから28日で1週間。この間、県内では男女計5人の感染が相次いで判明し、驚きと不安が広まった。一方、県、市が続ける感染者の行動や接触者の調査が、新たな感染者の早期発見につながっているほか、おぼろげながらも感染経路を浮かび上がらせている。

 21日午後10時すぎ、熊本市から報道各社に1枚のファクスが届いた。「熊本県内で新型コロナウイルス感染症患者が初めて確認された」。テレビやインターネットの速報で、県内に衝撃が走った。

 県内の感染1例目は、同市東区在住の20代女性看護師。同日深夜、女性と同居する50代の父親の感染も判明した。県も22日、北海道に滞在後、実家がある上益城郡に戻っていた60代男性の感染を公表。熊本市の繁華街の人出は減り、マスク姿が一気に目立ち始めた。

 県、市は積極的な情報公開を基本姿勢としてきた。関係先の了承を得た上で、20代女性看護師については勤務先の病院名や、8日に福岡市であったコンサートのアーティスト名と会場、16日に立ち寄った「熊本城マラソン」の応援場所を公表した。

 県も、上益城郡の男性が「さっぽろ雪まつり」に参加し、北海道から自宅までの交通手段を公表。早い段階で「北海道で感染した可能が高い」との見方を示した。聞き取り調査で発症前の行動歴も把握。接触者が判明すれば体温やせき、喉の痛みなどの健康観察を継続してきた。

 こうした地道な取り組みが、感染予備軍を浮かび上がらせた。20代女性の母親は当初「陰性」だったが、発熱があった25日に速やかな検査で感染を確認。「家族内感染」の可能性が高い。女性の父親と同じ工事現場で働いていた50代男性についても、接触の事実を発症前から把握。「職場感染」の可能性を示唆している。

 最大の疑問は、県内1例目の20代女性がどこで感染したのかということだ。熊本市は、九州新幹線で熊本-福岡間を往復した事実は確認しているが、福岡市内での詳細な行動履歴をつかみかねており、今のところは不明だ。

 ただ、勤務先の同僚らへの健康観察やウイルス検査から「1週間、この病院で新たな患者の発生はない。院内感染ではないということが、ほぼ明らかになってきた」としている。(古川努)

熊本総局が移転しました

熊本総局 移転先地図

西日本新聞熊本総局が移転しました。新しい総局は、熊本市中央区の熊本桜町バスターミナルに近い坪井川沿いです。電話、FAX番号も変更となりました。

▼移転先
住所 〒860―0805 熊本市中央区桜町2番17号第2甲斐田ビル9階
電話 096(323)1851
FAX 096(323)1853

熊本県の天気予報

PR

熊本 アクセスランキング

PR

注目のテーマ