東京で「国際風力発電展」 “福岡勢”が積極出展

西日本新聞 九州経済面 竹次 稔

 都内で28日まで開催中の「国際風力発電展」の特別講演で、北九州市沖の響灘で進む洋上風力発電計画の風車メーカーとなる「MHIヴェスタス」(デンマーク)の幹部が、発電機などを組み込んだ中核部品を「日本で生産したい」と表明した。国内外の風力発電関連企業が集う展示会では、水深が深い場所に対応する浮体式の次世代技術なども参加者の関心を集めた。

 MHIヴェスタスは、洋上風力で先行する欧州の大手ヴェスタスと三菱重工の合弁企業。九州電力グループ会社などで作る「ひびきウインドエナジー」が北九州市で2022年度に着工する着床式の洋上風力発電(総出力22万キロワット)のメーカーに昨年選ばれ、1基9500キロワットと世界最大規模の機種を導入する。

 MHIヴェスタス幹部の山田正人氏は26日の特別講演で、「市場に近いところで部品調達や製造をしたい」と発言。現在はデンマークや英国に製造拠点を持つが、新たな市場がアジアなどに移ってきており、「洋上風力の建設で先行する台湾で支柱や羽根を製造する計画で、(発電機などを組み込んだ回転部分の)ナセルの製造をできるなら日本でやりたい」と述べた。

 北九州地域には発電機など主要部品のメーカーがそろう。関係者によると、その部品をナセルとして組み立てる拠点を北部九州に設ける案が浮上してきているという。

   ◇    ◇

 風力展は、約170社の出展予定だったが、新型コロナウイルスの影響で参加の取りやめが相次ぐ中で行われた。

 19年4月に洋上風力発電普及法が施行。陸上とは違い、設置に海洋土木技術が必要となるだけに、作業船などの専門企業の出展が増えたのが特徴。北九州市やひびきウインド社など“福岡勢”も、全国の計画地域に先駆けて出展した。

 注目されたのが浮体式の洋上風力。水深50メートルを超える海域になると浮かべて係留する必要があり、海に囲まれた日本で洋上を本格普及させるのに重要な技術だ。このため、北九州市沖で浮体式の実証実験を進めるグローカルや日立造船が、風車を支える浮体の構造を棒状にした次世代型システムを説明していた。

 一方で、大型化が進む洋上風力だけでなく、九州大発のベンチャー企業リアムウィンドが円形の小型レンズ風車の導入事例を紹介。台風にも耐えられ、非常時の電源として今年から売り出された特殊な小型風車もあった。(竹次稔)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ