ダイヤモンド・プリンセスと聞くと、あの光景を思い出す…

西日本新聞 社会面 石黒 雅史

 ダイヤモンド・プリンセスと聞くと、あの光景を思い出す。長崎港で建造中に失火で炎上、36時間後に鎮火した2002年10月の火災だ。炎に包まれる船を車窓から眺めながら深夜に帰宅、翌朝の出勤時もまだ燃え続けていた。

 その船名がまた、災難の現場になった。「第二の感染中心地」と米メディア。新型コロナウイルスの集団感染は状況悪化の一途だ。日本政府の対応は非難を浴び、船名も傷を負う。といってもこの船は火災船ではない。修復で納期が遅れる1番船と船名を交代し、急ピッチの工事で3カ月繰り上げ納入した姉妹船だ。いかに困難な任務だったか、後に取材して痛感した。

 ダイヤモンド・プリンセスは悲運の船名ではなく、災難に打ち勝つシンボルだと、長崎を巣立つ船に造船マンたちは思いを託した。今まさに、災難が進行中。ウイルス対策の教訓を今後に役立てることが、今のところ困難克服への一歩だろうか。 (石黒雅史)

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