消える遊説、握手自粛 九州の地方選挙にも新型肺炎の影

西日本新聞 社会面 壇 知里 平江 望 浜口 妙華

 新型コロナウイルスの感染拡大は、九州の地方選挙にも影を落としている。不特定多数が集まる集会は中止が相次ぎ、立候補予定者と有権者との握手も自粛するなど対応に苦慮している。

 「(事態が)終息しない限り、選挙期間中も公務を最優先する」

 熊本県知事選(5日告示、22日投開票)で4選を目指す現職蒲島郁夫氏(73)は、上益城郡で感染者が出たことを受けた2月22日の記者会見で、こう強調した。県内の感染確認は5人で九州最多。蒲島氏は選挙中に職務代理者を置かないことも検討中で、県全域の遊説は事実上困難となる。「政治家として意見を発信できないのは非常にストレス」と不安ものぞかせた。

 「前哨戦」としては、同21日夜の県政報告会が最後。支援団体の集会などへの出席も取りやめ、告示日の出陣式も中止に。陣営幹部は「各団体に謝って回る日々だ」とこぼす。全面支援する自民党県連は、電話やインターネットでの発信を強化するよう各議員に呼び掛けている。

 2016年の前回選挙の雪辱を期す元熊本市長の新人幸山政史氏(54)も告示前の街頭演説や決起集会をほぼ取りやめ、有権者との握手も控えている。「国が(イベントなどの)自粛を促している中、集会は難しい」と陣営関係者。

 幸山氏は同25日、県選挙管理委員会に選挙の延期を申し入れた。選管は2日に対応を決める。

 自治体も投票所の感染防止を徹底する。1日投開票の長崎県対馬市長選と市議補選。市は期日前投票所にアルコール消毒液を置き、「感染予防のため消毒にご協力ください」と書いた紙を張った。投票立会人へのマスク配布は、不足のため見送った。福岡県の豊前、行橋両市議選でも、期日前投票所や当日の投・開票所に消毒液を設置する。 (壇知里、平江望、浜口妙華)

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