【動画あり】「公演当面中止」の吉本興業、前夜に福岡“厳戒”ライブ

西日本新聞 木村 貴之

 新型コロナウイルス感染拡大の防止を理由に、3月2日から当面の間、所属お笑い芸人らが登場する公演やイベントの中止、または延期を決めた吉本興業(東京)。九州拠点がある福岡市では1日夜、若手芸人らが集う公演を予定通りに開いたが、参加者にマスク着用や芸人との接触禁止などを呼び掛け、笑いも忘れるほどの厳戒態勢で臨んだ。

〈福岡吉本の若手芸人を育成する新拠点で開かれた“こけら落とし”ライブの様子=3月1日夜、福岡市中央区〉

 公演は、吉本興業が3月から週4日(木~日曜)で借り上げる「大名MKホール」(同市中央区)での初ライブ。ホールは、吉本が福岡市・天神の商業ビル内で運営していたが、ビル再開発で2月に閉館した常設劇場に続く、福岡吉本(吉本興業福岡支社)の若手育成拠点と位置付けられ、初ライブは“こけら落とし”として予定されていた。

 開演前、会場にはマスク姿のファンが続々と詰め掛け、開演直後の前説では若手が神妙な顔で「マスクを着けていない人も、せき込む際はハンカチを口に当てるのがマナー。ご理解とご協力を」と“せきエチケット”を啓発。通常のライブで恒例化した握手会なども見合わせが告げられ、会場の空気は少し張り詰めたが、本番が始まると緊張は一気に吹き飛んだ。

 真新しいセットに「大名MKよしもとライブ」とイベント名が極彩色で描かれた舞台に、地元6組とゲスト1組が次々に登場。部員集めと恋愛の両立に悩む高校野球部員、侍と忍者の柔道対決、ゾンビ映画主役の座の奪い合い-といった最新ネタを、息の合ったコンビやトリオ漫才、シュールなピン芸などで披露し、新拠点を笑いに包んだ。

 トリを務めたのは「熊本のお母さん」を題材にしたコントが人気上昇中で、東京で活動するコンビ「しゃかりき」。ボケ役の光さん(32)=熊本県出身=が、ママさんバレーのユニホーム姿と早口の熊本弁で喜怒哀楽をオーバーに表現する母親を演じて爆笑を誘う一方、突然黒いマスクを着けて新型コロナ感染予防を呼び掛ける場面もあった。

 吉本興業は3月、MKホールで予定していたお笑いライブなど各種イベントを「いったん白紙」とし、再開時期については全国の劇場と同様に「状況をみて判断」する方針。福岡支社長を兼務する泉正隆・吉本興業ホールディングス専務は「公演やイベント中止が長引けば芸人の収入にも影響する。一日も早く事態が好転して、公演等を再開できればいい」とつぶやいた。(木村貴之)

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