一斉休校、混乱の初日 学童保育は急増 環境変化に保護者「心配」

西日本新聞 社会面 長谷川 彰

 新型コロナウイルスの感染防止策で2日に始まった小中高校の臨時休校。安倍晋三首相による突然の要請から4日後の実施となり、九州各地で混乱が続いた。学校関係者らは児童を預かる学童保育の対応に追われ、不安げな表情を浮かべる付き添いの保護者も。休校開始を先送りした学校は感染防止の対策を強化した。

 「子どもも急な環境の変化でストレスがたまっているだろうから心配」

 2日夜、福岡市博多区の席田(むしろだ)小の「留守家庭子ども会」(学童保育)に小6の長男を迎えに来た仕事帰りのシングルマザー(40)はやや疲れた様子で語った。

 市は休校に合わせ学童保育の利用条件を緩和し、2月28日以降、新たに千人が登録。同子ども会は7人の支援員を10人に増員し、学校長や教職員も含めた計13人態勢で児童を迎えた。

 普段使う学校敷地内のプレハブ小屋に加え、濃厚接触を防ぐため新たに図書室を開放。支援員はマスクがずれている子には「ちゃんと鼻まで覆ってね」。定期的に換気もするなど感染防止を徹底した。

 同市城南区の堤小では休日返上の支援員に加え、教諭4人が児童の見守りに加わった。主任支援員の瀬戸口陽子さん(62)は「朝一番で机や椅子を並べ替えて荷物や弁当の置き場をつくった」。市全体では児童9017人が利用した。

 北九州市の小学校は、保護者が面倒を見られない低学年(1~3年)を午前中に限り受け入れを始め、11%に当たる2539人が利用した。同市小倉北区の西小倉小では、児童は校舎に入ってすぐに手を消毒し、休校前に出された宿題などに取り組んだ。

 子どもの居場所をつくる独自の動きも。福岡県小郡市では2日、市民有志が保育園を拠点に平日の日中、小学生を受け入れる「春の寺子屋(番外編)」を始めた。春休みに予定していた寺子屋を前倒しし、野外遊びなどを体験させる。

 休校開始を3日に遅らせた佐賀県。鳥栖市の鳥栖北小では通常通り授業が行われた。松井優子教諭は「16日の授業再開に向け準備するが変更の可能性もある。クラス替えなど全く先が読めない」と話す。5年の光野純平君(10)は「自宅でずっと過ごすのは退屈。もっと友達と勉強し、遊びたい」とこぼす。

 1週間先送りし、9日からの休校を決めた福岡県久留米市教育委員会は学校長宛てに、登校前の児童生徒の体温を記入したチェックシートを毎朝提出してもらう▽机を対面にしたグループ学習を避ける-などの通知を出した。三潴小では児童の評価を行うのに必要なテストを前倒しで実施した学級もあった。学習内容が残っている教科は、要点を絞って授業を進めるなどして対応するという。 (新型肺炎取材班)

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