院名公表「安心につながる」 感染者勤務の病院事務局長に聞く

西日本新聞 熊本版 古川 努

 熊本県内で最初に新型コロナウイルスへの感染が確認された20代女性看護師が勤務する「熊本託麻台リハビリテーション病院」(平田好文院長)は、突然の危機的状況にどう対応したのか。院内の対策本部長を務めた芹口英則法人事務局長が3日、西日本新聞の取材に応じ、感染確認当初からの院内の動きを振り返った。 (聞き手は古川努)

 -感染確認の一報は。

 「2月21日午後6時半から7時ごろ、保健所から院長に『陽性』だと連絡があった。すぐに関係者を集めて対策本部を立ち上げた」

 -対策本部の動きは。

 「市役所に午後8時すぎに出向き、外来診療の中止、入退院の停止、面会禁止とする方針を報告した」

 -感染した女性とは連絡が取れていたのか。

 「21日は全く取れなかった。それまでの行動も把握できていなかった。マラソンの応援やコンサートに行ったことも、院内のうわさでは聞いていたが、多くの情報は市からの報告と新聞記事で知った」

 -病院名公表の経緯は。

 「『病院名を出すことが安心につながる』と院長が決断した。公表しなければ“犯人捜し”が始まり、公表せずに病院名が明らかになっていけば、信頼が損なわれるとも考えた」

 -病院名公表の反応は。

 「大きかった。電話での問い合わせは公表から2日間で100件ほど。外来患者や入院患者の家族から、感染を不安視する声が多く届いた」

 -院内に混乱は。

 「落ち着いていた。入院患者の体調チェックを徹底し、職員も体調を崩せば自宅待機させた。院長が毎朝、院内放送で職員の検体検査の結果などを報告するなど情報を院内で共有。『感染はありません。心配しなくていい』と呼び掛け、安心感が広がった」

 -「院内感染」の可能性がほぼ否定され、2日から通常診療を開始した。今回の対応で得た教訓は。

 「恐怖感を抱くばかりでは風評被害が広がる。社会として態勢を整え、このウイルスに向き合っていく必要がある。当院の対応が参考になるならば発信していきたい」

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