引きこもり問題を取材すると…

西日本新聞 ふくおか都市圏版 山下 真

 引きこもり問題を取材すると「伴走型支援」という言葉を耳にする。マラソン走者に伴走するコーチのように、支援者が引きこもりの人と一対一で付き合い続け、社会とのつなぎ役になる手法だ。引きこもり経験のある男性に評価を聞くと、思わぬ答えが返ってきた。「また、走らされるのでしょうか」▼引きこもりの人は、学校や社会で苦しい思いをしながら全力疾走した結果、倒れている。「伴走」の響きは、心が折れるまで走った過去を思い出し、強烈な重圧になるという▼政府は新たな引きこもり支援として、就職氷河期の就労支援を打ち出す。だが、走ることにおびえる人々は、どう感じるのか。「走る前に歩く。歩く前に、彼らの声に耳を澄ませることが大切」。男性の言葉に支援の難しさを考えた。 (山下真)

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