「ベンガラ通り」再現へ 山鹿市豊前街道沿い 景観地区3軒を朱色に

西日本新聞 夕刊 宮上 良二

 江戸時代に宿場町として栄えた熊本県山鹿市の豊前街道沿いは「朱色の町並み」だった可能性が高いことが、同市の市民団体「山鹿まちなみの会」の調査で明らかになった。当時の風景を再現しようと、江戸末期に建てられた「千代の園酒造」の社長邸と売店、こうじ食品製造・販売「木屋本店」の計3軒の壁や軒を赤色顔料のベンガラで塗る作業が始まった。3月上旬に仕上がる予定。

 同会によると、1月に同酒造の軒や柱など赤みが残る11カ所から表面の微量な塗料片を採取し、県産業技術センター(熊本市)が分析した結果、9カ所の塗料がベンガラと判明した。同会は過去の調査でも、街道沿いの旧池田質屋と梶川邸の部材の一部にベンガラ塗りの痕跡を確認しており、「今回の分析結果で、山鹿の豊前街道は色鮮やかな“ベンガラ通り”だった可能性が高まった」と指摘。「阿蘇山の黄土を焼いて作ったベンガラではないか」とも推測する。

 古い町家が立ち並ぶ街道沿いは、白壁と瓦の景観が情緒を漂わせ、山鹿市の景観形成重点地区に指定されている。まちなみの会会員でもある千代の園酒造と木屋本店は、市の補助金「まちなみ整備資金」を活用して昨年から建物や建具を改修しており、ベンガラ塗りはその一環。鮮やかな色は使わないことが補助金の条件だったが、ベンガラが本来の色だったと裏付けられたため、市も了承したという。

 2月25日から始まった作業では、3軒の板壁や出入り口の扉、軒裏、垂木(たるき)など道路側の全面をベンガラで塗り、にかわを使った安定剤で仕上げる。ベンガラは防虫効果も高いという。千代の園酒造社長でまちなみの会会長の本田雅晴さん(65)は「今とは異なる昔の町並みのイメージが来訪者に伝わり、山鹿の観光振興につながってほしい」と話した。 (宮上良二)

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