「三重苦」の春である。今や「国民病」ともいわれる花粉症に…

西日本新聞 オピニオン面

 「三重苦」の春である。今や「国民病」ともいわれる花粉症に悩む身にとっては。その一。気温の高い日が続き、スギ花粉の飛散がピークに。後にはヒノキも控える。毎年のことながら、憂鬱(ゆううつ)な季節だ

▼その二。憎い花粉との闘いに欠かせないマスク。それが、ない。薬局やスーパーの売り場の棚は、いつ行っても空っぽで、入荷も未定。新型コロナの感染拡大で、マスクの需要が例年の数倍に急増しているそうだ

▼政府は「月に4億5千万枚程度を供給」としているが、マスクはどこに。ほとんどの人は手に入らず困っていよう。一方、ネットオークションなどに、破格の値段で出品されている

▼病院や高齢者施設でもマスク不足は深刻という。政府の責任で増産や輸入を強化し、早急に必要数が出回るようにしてほしい。弱みにつけ込む高値販売や転売目的の買い占めへの対策も、ぜひ

▼その三。周囲の冷たい視線。電車やバス、飲食店でのゴホン、グスグス、ハクションは露骨に嫌な顔をされる。ぜんそくなどがある人も肩身の狭い思いをしていよう。そのたびに「コロナじゃありません」と説明もできず

▼そんな人のための商品も。「花粉症です」「ぜんそくです」「このせきはうつりません」などと書かれたバッジやキーホルダー。妊婦さんマークのようにバッグなどに付けるのだとか。コロナと花粉。やっかいな敵が退散するのをじっと待つ春である。

PR

春秋(オピニオン) アクセスランキング

PR

注目のテーマ