「信じたい」「事故思い出す」 墜落ヘリ同型機飛行、なお複雑な思い

 陸上自衛隊のヘリコプターが佐賀県神埼市の民家に墜落した事故から2年が過ぎ、同型機が6日に県内で飛行を再開した。当時を知る人たちには事故の残像が残るが、「国防という大義」のもとで再びヘリは空へ。「二度と事故を起こさないで」。住民たちは願う。

 6日午前9時半すぎ、吉野ケ里町の陸自目達原駐屯地。墜落したAH64D戦闘ヘリコプターの同型機に操縦士2人が乗り込んだ。回転翼が音を立てて激しく回ると、機体が高さ5メートルほどまでふわりと浮いた。

 2年ぶりの佐賀での飛行。当面は駐屯地内でしか飛ばないが、今月下旬にも駐屯地外を飛行する。駐屯地司令の吉野俊二陸将補は「住民の不安を払拭(ふっしょく)できるよう、安全の確保に万全を期して任務にまい進する」とのコメントを出した。

 飛行再開は、神埼市、吉野ケ里町、上峰町の関係3市町のトップが防衛上の観点などから、いずれも事実上容認した。神埼市の松本茂幸市長は記者団に「住民の不安が払拭されないのは、分からないでもない」としながらも「防衛省や自衛隊には(安全性に)自信があるのだろう。私はそれを信じたい」と述べた。

 山口祥義知事は「防衛省は地元に寄り添い、県民の安全・安心を第一に考えてほしい」とコメントした。

 墜落現場近くに暮らす80代女性は「事故のニュースを見るたびに、あの日を思い出す」。台所で「ドーン」という大きな音を聞き、驚いて外に出ると黒煙が立ち上り、油のようなにおいが鼻を突いた。飛行再開に「二度とこのような悲惨な事故がないようにしてほしい」と話した。 (金子晋輔、梅本邦明、穴井友梨、北島剛)

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