「学校に行きたい」…たまるストレス、増す疲労 休校1週間

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策として全国の小中高校などが一斉休校となって9日で1週間。九州でも日中、1人で過ごしたり、放課後児童クラブ(学童保育)を利用したりと突然の生活環境の変化に子どもの負担は大きく、仕事を抱える親も疲労の色を濃くしている。ウイルス禍は「長丁場」の様相を呈しており、今後はストレス対策なども家庭や職場に求められそうだ。

 「暇だよ」

 福岡市の介護施設で働く女性(32)は、退屈そうにつぶやく小学3年の長女を見て胸が痛む。市内で休校が始まった2日以降、長女は日中、自宅でひとりぼっちだ。外出は控えさせており「ストレスがたまっていると思う」と女性。

 昼食は前日の夜に作り置きし、時々は長女自ら作ることも。少しでもストレスを和らげようと、持たせていた子ども用携帯電話は無料通信アプリLINE(ライン)機能のある携帯に替えた。

 職場からは長女の様子を確認するため2~3時間おきに電話をかける。人員不足などで帰宅が午後9時になることもあり、管理者として休むことも難しい。女性自身にも疲れがにじむ。

 市は休校に伴い、学童保育を日中開設している。博多区の席田(むしろだ)小の学童保育を利用する小学3年男児は「マスクは絶対しないといけない。(学童で)会える友達もいるけど、やっぱり学校に行きたい」とさみしそう。休日返上で勤務態勢を組む学童もあり、市内のある支援員は「疲れてますよ。(まずは)春休みが終わるまで」と気を張る毎日だ。感染対策は初日から変わらず徹底しているという。

 一方、福岡県久留米市の小中学校では9日、政府要請より1週間先送りしての休校がスタートした。上津校区学童保育所には午前8時半から児童約70人が集まり、校庭でドッジボールやバドミントンなどをして過ごした。密集しやすい室内ではなく、なるべく外遊びをさせている。支援員の国武光子主任(58)は準備期間があり、混乱はなかったとした上で「休校開始までに保護者も準備ができたのではないか。支援員の人繰りや、優先すべき仕事の振り分けもできた」と話す。

 児童らが昼間に外出する機会が増えたことで、地域の見守り活動も重要度を増している。同県筑紫野市の御笠青色パトロール隊は、青色回転灯を装備した車で周辺の住宅街4カ所を巡回するなど、地域見守り活動を実施中。隊を立ち上げた前会長の窪田浩二さん(76)は「今こそ自主防犯の意識を強めたい。巡回をやめれば子どもも含め、地域の見守る目が減り、防犯力が低下するだけ。無理なく続けたい」と目を光らせる。

 愛知大の渡津英一郎教授(教育制度論)は休校中の家庭での過ごし方について「本来、教育の基本は家庭。学校で出された課題を解くなど少しでも子どもを教育する時間に充てるべきだ」と主張。「隣で見ていなくても、やるべき学習を子ども自身がやるよう促してほしい」と話した。 (小林稔子、上野洋光、四宮淳平、平峰麻由)

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