要介護のリスクは30代から進行している!100才になっても歩ける体づくり

西日本新聞

 現在の政府の方針からすると、これからは70歳を過ぎても元気に仕事ができないと経済的に自活できないという時代がくる。それに備えるには、今すぐ体づくりを始めることが大切だ。とはいえ、健康法は継続して実行できなければ意味がない。そこで著者は、健康の維持・増進のために手軽に実行できそうなレベルから段階的に方法を示してくれる。

 たとえば、メタボ対策の運動として紹介されているのが「体幹コア体操」だ。この体操はラジオ体操の中の「前後屈」「横曲げ」「回旋」をアレンジしたものとなっている。日本に住んでいれば子供の頃に一度はやったことがあるであろうラジオ体操を丁寧にやるだけで、体幹がしっかりと鍛えられる。この3つの運動を行うのに要する時間はわずか1分である。

 本書で特に力を入れているのがロコモ対策だ。ロコモはまだメタボほどには浸透していない言葉だが、これはロコモティブシンドロームの略。「筋力や関節機能の低下などにより自力で体を支える、動かすのが困難になる状態のこと」をさす。これが進行すると、要介護の状態となってしまう。

 「人生100年時代」と言われるが、現実は90歳以上の7割は要介護認定を受けている。「100まで生きる」ではなく、「100まで歩ける」体でいるためには、筋力トレーニングが欠かせない。筋力の衰えや骨密度の低下は30代から始まっている。そのまま放置していると、80歳までに筋力は半分になってしまう。

 一方で、しっかり鍛えれば、年齢に関係なく筋肉は成長する。60歳以上でも、週3回の筋トレで筋肉が平均11%肥大したというデータもある。ここでポイントとなるのは、ある程度高い負荷をかけなければ、効果が薄いということだ。ランニングや水泳程度では、筋肉量の増加はほとんど見込めない。つまり、自分は運動しているから大丈夫と思っている人も、やり方を見直す必要があるということだ。

 筋トレと聞くと、億劫に感じる人もいるかもしれないが、これに関しても、「ながら筋トレ」など手軽で即実行可能な方法が紹介されている。

 

出版社:中央公論新社
書名:新装版 学術的に「正しい」若い体のつくり方
著者名:谷本道哉
定価(税込):924円
税別価格:840円
リンク先:http://www.chuko.co.jp/laclef/2020/02/150679.html

西日本新聞 読書案内編集部

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