「侍マスク」口コミで広がり…静かな反響

西日本新聞 筑後版 大矢 和世

 肌に優しいオリジナルの布で、おしゃれなマスクを作ってみよう-。大刀洗町三川の布製品製造販売「ロォーリング」の實藤(さねふじ)俊彦代表(59)の思い付きが、マスク不足の折、静かな反響を呼んでいる。

 「侍マスク」と名付けたマスクは、久留米絣(かすり)から派生した久留米織を、さらに柔らかく空気を含むように織り上げた布「からくり織り」で作った。綿やパルプ由来のレーヨンといった自然に返る素材を木綿糸で縫い、耳にかけるひもの長さは調節できる。「人と地球に優しい」仕上がりだ。

 制作のきっかけは2月20日~3月1日に福岡市であった産学官連携の成果を展示する「九産大プロデュース展2020」への参加。端布の詰め合わせセットを出品すると「端布を使った作品も展示しては」と提案された。實藤さんは「今一番、目を引くもの」と端布のパッチワークでマスクを作ろうと思い立った。

 展示だけのつもりだったが「販売して」という要望が相次いだ。そこで手間のかかるパッチワークではなく、一枚布が材料の「侍マスク」の試作を始めた。

 3月1日から自社工場兼店舗で試作品を販売。装着感など購入者の声を聞いて「毎日改良し、進化させる」日々が始まった。手作りのため1日十数枚しかできないが、口コミで広がり既に数十枚が売れた。

 「肌触りの気持ちよさ、久留米織の良さが伝わるマスクができた」。いよいよ12日から久留米市の地場産くるめ=0942(44)3700=の3店舗で本格販売する。色生地タイプが4800円という高めの値段設定は「実用品は大手メーカーが作り供給も行き届くはず。あくまでファッションとして使ってほしい」との思いから。のびのびとおしゃれを楽しめる平穏な日々が早く戻るよう願う。

 白生地タイプもあり、当面の間は廉価版として1980円で販売する(数量限定)。

 ロォーリング=0942(77)3297。 (大矢和世)

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