【動画あり】#みんなの卒業式 「さくら」咲かせたかった、伴奏予定の合唱中止

西日本新聞 押川 知美

 卒業式での合唱が中止になり、練習したピアノの伴奏も披露できません-。西日本新聞が全国の地方紙やNHKと連携し、新型コロナウイルスの感染拡大で卒業式の中止や縮小を余儀なくされた若者の声や贈る言葉を伝える「#みんなの卒業式」プロジェクトに、福岡県糸島市の小学6年の女子児童からメッセージが届いた。「すごくショック」だけど、感染を防ぐためには仕方がないと言い聞かせる日々。「同じ思いをしている人がたくさんいるんだろうな」

#みんなの卒業式 にメッセージをくれた糸島市の武内望真さんの演奏。

 ♫僕らはきっと待ってる。君とまた会える日々を♬

 武内望真(のぞみ)さん(12)は17日の卒業式で合唱する森山直太朗さんの「さくら(独唱)」を伴奏するはずだった。だが、政府の全国一斉要請で、卒業まで残り2週間で休校となった。卒業式は中止こそ免れたが、合唱は取りやめに。保護者や在校生の参加数も絞られた。

 5歳からピアノを続けてきた望真さん。母親の泰子さん(44)は「赤ちゃんの時から歌や踊りが大好きだった」と振り返る。

 昨年の卒業生を送る会や秋の合唱発表会でも伴奏を担当した。「卒業式は最後の節目で、特別なもの」。昨年12月に合唱曲が決まると校内オーディションに応募し、伴奏者に選ばれた。

 間奏から歌い出しの指運びが難しく、ピアノの先生にも指導を受けた。「間奏は歌がなくて目立つので、冬休み中も頑張って練習しました」とはにかむ。中学受験の勉強をしながら、冬休み中も毎日練習した。

 新型コロナウイルス禍の影響は思わぬところにも及んだ。卒業式用の洋服をインターネットで注文していたが、生産元の中国からの配送がストップ。急きょ、泰子さんの黒とグレーのワンピースを安全ピンで補正した。

 両親以外にも、卒業式に来てほしい人がいた。登下校時に見守り活動をしてくれた地域の男性だ。じゃんけんして遊んだり、何げない会話で和ましてくれたり。活動を取材し、手書きの新聞にまとめたこともあった。しかし、式典の縮小で男性は参列できそうにない。

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