米が国家非常事態宣言 トランプ氏、感染対策5.4兆円

西日本新聞 一面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】トランプ米大統領は13日、国内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、国家非常事態を宣言した。連邦政府として州政府の対策を支援するため最大500億ドル(約5兆4千億円)の資金を確保。各州に対策センターの設置を求めるほか、遅れが指摘される検査態勢の構築など感染拡大を食い止めるための対応を強化する。

 トランプ氏はホワイトハウスで記者会見し、感染拡大阻止について「今後8週間が重要になる」と強調。対応に強い自信を示したものの、感染者や死者が増えるなど今後、事態が深刻化する可能性にも触れた。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米国内では全米50州のうち46州と首都ワシントンで少なくとも1600人の感染が確認され、死者は40人を超えている。検査を希望しても受けられない国民がいるため、実際の感染者数は集計より多いとされ、一部地域では学校閉鎖など社会不安が急速に広がっている。11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏は宣言を出すことで、対応の遅れを指摘する野党民主党からの批判をかわす狙いがある。

 トランプ氏は、民間企業との連携でスーパーの駐車場に検査場を設けたり、ウイルス検査キットの生産を加速したりして検査態勢の強化を急ぐ考えを表明した。13日に欧州からの入国禁止措置に踏み切ったものの国内の移動制限措置は打ち出していないことについては、死者が集中する西部ワシントン州など感染者が多い地域への訪問は控えた方がいいとの見解を示した。

 ブラジル政府高官など感染者と接触したことを問われ「恐らく検査を受けることになる」と述べたが、ホワイトハウスは同日夜、検査は現時点で不要とする主治医の見解を公表した。

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