首相「緊急事態ではない」 東京五輪「予定通り」

西日本新聞 一面 河合 仁志 下村 ゆかり

 安倍晋三首相は14日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法の施行を受けて首相官邸で記者会見し、同法に基づく緊急事態宣言について「現時点で出すような状況ではない」との考えを示した。延期論などが出ている今夏の東京五輪・パラリンピックを巡っては、「感染拡大を乗り越えて無事、予定通り開催したい」と強調した。

 新型コロナウイルスを巡る首相会見は2月29日以来、2回目。首相は、国民の私権制限に対する懸念が指摘される緊急事態宣言の可否は「専門家の意見を伺いながら、慎重に判断する」とし、仮に宣言した場合は「決定に至った背景も含め、私が記者会見を開いて国民に分かりやすく丁寧に説明する」と続けた。

 東京五輪・パラリンピックでは、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が「予定通り、7月24日の開催に向けて全力で努力する」と発言していることを紹介。首相とトランプ米大統領が13日に電話会談した際、延期や中止は話題にならなかったとした上で、「私自身、(今月)26日には福島を訪れ、国内聖火リレーのスタートに立ち会いたい」と意欲を見せた。

 ウイルス感染拡大に伴い、国内外の経済が危機に直面している事態を踏まえ、追加の緊急経済対策に関して「一気呵成(かせい)に、これまでにない発想で思い切った措置を講じる」と述べた。医療態勢の強化では、ウイルス検査能力を3月中に1日当たり8千件まで増やすとともに、米国や欧州、世界保健機関(WHO)と連携して治療薬の開発を加速するとした。

 首相は、休校している小中高校、特別支援学校の再開時期を「いつ感染が終息するか、残念ながら答えられる状況にない」としつつ、今後予定されている卒業式については「安全面でも工夫を行った上で、ぜひ実施していただきたい」と語った。(河合仁志、下村ゆかり)

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