貸自転車「くるクル」値上げへ 久留米市、利用増の一方で赤字続き

西日本新聞 筑後版 山口 新太郎

 福岡県久留米市は4月から、通勤通学、観光客の移動手段に利用されている貸自転車「市コミュニティサイクル くるクル」の利用料金の値上げに踏み切る。2015年6月の開始から間もなく5年。順調に利用者を増やしてきたが、収支は赤字続きで、運営事業者の提案を受け入れた。

 市によると、料金は1回利用(1時間)100円が200円▽1日利用500円が千円▽1カ月定期千円が3500円-と、2倍か3・5倍の大幅値上げ。3カ月定期(2700円)と6カ月定期(5千円)は今月12日で販売をやめた。

 貸自転車事業は、公共交通との乗り継ぎによる利便性向上や「自転車の似合うまちづくり」を目指し、公設民営方式で実施。自転車購入や、貸し出し・返却場となるサイクルポート設置などを市が担っている。旅行大手JTBなどが利用料金で運営している。

 利用は15年度が約1万1300回、16年度が約2万6500回だった。年々増加し、18年度は約6万2700回、19年度(2月末まで)は7万回超と大きく伸びている。自転車1台の1日当たり利用回数(回転率)も目標の「1」に対し18年度は1・9、19年度は2に達すると見込む。

 通勤通学の利用が多い駅のサイクルポートは、朝は自転車がはけ、夕方は戻ってくる自転車が集中。利用者が増えるほど、市内11のポートにまんべんなく自転車を配置するための人件費がかさむ。利用者を増やすため、17年に値下げしたことも収益を圧迫した。

 市は、今月末までだった運営事業者との契約を1年間延長。支援策の市の負担金は、19年度の100万円から新年度は500万円に増額の予定だ。事業者が提案した値上げも「事業継続のため認めざるを得ない」(市交通政策課)と判断した。同課は「利用者数の状況などを検証し収支改善策をさらに検討する」としている。 (山口新太郎)

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