図書大量廃棄に村田喜代子さんら抗議 梅光学院大は「規定通り」

西日本新聞 社会面

 山口県下関市の梅光学院大図書館で大量の図書が廃棄されているとして16日、元客員教授で作家の村田喜代子さんや元教授らが連名で抗議声明を発表した。江戸時代の滝沢馬琴らの和本や学術誌、辞書など貴重な図書が処分されているとし、「貴重な本が明確な基準も手続きもないまま捨てられている」と訴えている。

 同市での記者会見で、同大元教授の安道百合子・大分大准教授は、今年1月の教授会で樋口紀子学長が「不要な書籍を処分する」と発言し、1月から2月にかけ大量の本が廃棄されたと主張。電子化されていない各大学の紀要や学術誌など7万~8万冊のほか、和本、辞書・事典類も処分されたと指摘している。

 日本近代文学研究者として著名な佐藤泰正元学長の蔵書も散逸しているとし、村田さんは「本は大学だけのものではない。長い時間の中で営々と集めた歴史が詰まっている」と憤った。

 一方、梅光学院大は、2003年に系列短大のキャンパス内に移転した際、大量の本が重複したと説明。現在約30万冊の蔵書があるが収蔵庫に限りがあり、今後図書館を改装し学習スペースを設けるため本の除籍(処分)を進めているといい、「運営会議と教授会を経て理事会で承認された学内規定にのっとって除籍している。一定期間図書館に並べ広報している」と反論する。処分対象は重複本や汚れた本などで貴重な本はないという。

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