森を学びの場に「もう一つの小学校」 4月、北九州市に第1号

西日本新聞 北九州版 西山 忠宏

 北九州市のNPO法人「森の育ち場」(小倉南区)は、小学校の「オルタナティブスクール」(もう一つの学校)として、市内の森などを学び場とする「風の森しょうがっこう」を4月12日に開校する。文部科学省の学習指導要領に沿ったカリキュラムや校舎はなく、学習の場は原則屋外。その日の活動は子どもたちの希望に応じて決め、児童の主体性や豊かな感性を育むことなどに力点を置く。同法人によると、こうした小学校は北九州市では初。

 児童たちは地域の公立小に籍を置いたまま、風の森しょうがっこうに入学して活動に参加。同法人は、公立小に児童の活動に関する情報を提供し、公立小はそれを基に出席扱いとするか判断していく。

 定員は小学1~6年の20人。スタッフは自然体験活動や林業に詳しい蒲原聖代表(42)、小学校教諭の資格を持つ高木由香里さん(39)が中心となり、必要に応じて保育士資格を持つ30代女性や20代男性らも加勢する。

 1日の流れは午前9時登校、9時半にミーティング、10時から活動、11時半ごろから昼食、午後1時から活動、3時ミーティング、3時45分解散。

 朝のミーティングで、子どもたちの希望を基に、その日の活動内容を話し合って決める。やりたいことを継続できるよう時間割は設けない。想定される活動内容は外遊び、木工、昆虫や植物の観察、読書、調べ学習など。

 登校場所は原則、月・火曜日が自然豊かな堀越キャンプ場(小倉南区)。水・木・金曜日が、森がある山田緑地(小倉北区)。子どもたちの希望があれば、市内の農園や里山、図書館、環境ミュージアム、紫川なども学びの場として取り入れる。

 今月20日に山田緑地で入学希望者の体験会を実施予定で、すでに6人の希望者がいるという。

 同法人は約7年前から、3~6歳を対象に原則屋外で活動する「森のようちえん」を運営しており、これまでに約50人を受け入れた。今回の取り組みは小学生段階でも事業を継続させる意味もある。

 蒲原代表は「通常の学校は国語も算数も学ばせてバランスのよい学力を身に付けさせることを重視するが、私たちは本人が関心を持つ分野で能力をぐんと伸ばすことを大事にする」と話す。

 入学金5万円、年間運営費3万5千円、月謝3万5千円。活動に賛同する企業や市民からの寄付も募っている。 (西山忠宏)

【ワードBOX】オルタナティブスクール

 NPO法人「森の育ち場」によると、今の公教育とは異なる理念や方針で運営される学校。不登校の子どもたちをサポートするフリースクールとも違い、「不登校だから代わりに通う」のではなく、その教育方針・学校が自分(子ども)に合っているから通うという場。子どもたちの学校の選択肢(オルタナティブ)の一つとして全国各地に登場してきているという。

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