「命の水」をひく中村哲先生の物語 砂漠を緑にかえたお医者さん(5)中村先生は何を伝えたかったのだろう 

西日本新聞 こども面 中原 興平

 平和 (へいわ) には戦争 (せんそう) 以上 (いじょう) (ちから) があり、 平和 (へいわ) には戦争 (せんそう) 以上 (いじょう) 忍耐 (にんたい) 努力 (どりょく) がいる」 

 アフガニスタンの砂漠 (さばく) (みどり) にかえたお医者 (いしゃ) さん、中村哲 (なかむらてつ) 先生 (せんせい) 。2014 (ねん) 現地 (げんち) 取材 (しゅざい) し、先生 (せんせい) 生涯 (しょうがい) をかけて (うった) えてきた大切 (たいせつ) (おも) いに () れました。みなさんにもお (つた) えしたいと (おも) います。(中原 (なかはら) (こう) (へい) 記者 (きしゃ)

紙面 (しめん) 中村哲 (なかむらてつ) 先生 (せんせい) 物語 (ものがたり) (5)はこちら

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 アフガニスタンでは、外国 (がいこく) から () められたり、国内 (こくない) (たたか) いが () きたりして、戦争 (せんそう) がずっと (つづ) いてきました。大人 (おとな) 武器 (ぶき) () つのは () たり (まえ) で、 (とき) には () どもでも (じゅう) () にします。

 相手 (あいて) 武器 (ぶき) () っているからといって、こちらも武器 (ぶき) (かま) えれば、いがみ () いが (つづ) くだけ。中村 (なかむら) 先生 (せんせい) はいつもそう () っていました。一緒 (いっしょ) () ごすアフガニスタン (ひと) にも「やられても、やり (かえ) してはいけない」と () (かえ) していました。その姿勢 (しせい) (つづ) けていくことで、最初 (さいしょ) (なか) () くなかった (ひと) たちからも (すこ) しずつ信頼 (しんらい) されるようになっていったのです。

  (いのち) 危険 (きけん) にさらされても、じっと我慢 (がまん) して反撃 (はんげき) しない。本当 (ほんとう) 勇気 (ゆうき) がなければできないことです。アフガニスタンのガニ大統領 (だいとうりょう) も「中村 (なかむら) さんは (もっと) 勇敢 (ゆうかん) (おとこ) だ」と尊敬 (そんけい) していました。

 戦争 (せんそう) ばかりしてきたアフガニスタン (じん) たちは、 (たたか) うことが () きなのでしょうか。 (けっ) して、そうではないのです。外国 (がいこく) (かか) わる (むずか) しい理由 (りゆう) があって戦争 (せんそう) (つづ) いていますが、一人 (ひとり) 一人 (ひとり) 家族 (かぞく) (たの) しくくらしていたいと (ねが) っているのです。日本人 (にっぽんじん) (おな) じように、大人 (おとな) たちは一生懸命 (いっしょうけんめい) 仕事 (しごと) をして、 () どもを (そだ) てています。 () どもたちも (あそ) ぶことが大好 (だいす) き。お手伝 (てつだ) いや勉強 (べんきょう) 熱心 (ねっしん) にがんばっています。

 中村 (なかむら) 先生 (せんせい) は、アフガニスタンの兵隊 (へいたい) たちは () きで (たたか) っているわけではない、と (はな) していました。 (みず) がなくて小麦 (こむぎ) (つく) れず、家族 (かぞく) にご (はん) () べさせられないから、軍隊 (ぐんたい) から給料 (きゅうりょう) をもらえる兵隊 (へいたい) になる。そんな (ひと) たちが (おお) いというのです。

 そうであれば、農作物 (のうさくもつ) (そだ) てられると兵隊 (へいたい) になる (ひと) () り、徐々 (じょじょ) (たたか) いがなくなっていくということになりますよね。実際 (じっさい) 中村 (なかむら) 先生 (せんせい) がつくってきた用水路 (ようすいろ) (ちか) くでは兵隊 (へいたい) をやめて農業 (のうぎょう) (はじ) めた (ひと) がたくさんいます。 (わたし) (はなし) () いたおじさんは「小麦 (こむぎ) (つく) れるからもう (じゅう) () たなくていいんだ」とよろこんでいました。

 出会 (であ) ったアフガニスタン (ひと) たちに「 (のぞ) みは (なに) ですか」と () くと、みんなが (おな) じことを (こた) えました。「平和 (へいわ) 」です。

 中村 (なかむら) 先生 (せんせい) は35 (ねん) もの (あいだ) 、ふるさとの福岡 (ふくおか) から (とお) 現地 (げんち) 患者 (かんじゃ) 手当 (てあ) てし、井戸 (いど) 用水路 (ようすいろ) をほってきました。 (たたか) いをなくしていくためには辛抱 (しんぼう) (つよ) () () みが必要 (ひつよう) です。でも、平和 (へいわ) だけが、人々 (ひとびと) (しあわ) せにすることができるのです。

 「平和 (へいわ) には戦争 (せんそう) 以上 (いじょう) (ちから) があり、平和 (へいわ) には戦争 (せんそう) 以上 (いじょう) 忍耐 (にんたい) 努力 (どりょく) がいる」。中村 (なかむら) 先生 (せんせい) 言葉 (ことば) です。  

特別 (とくべつ) サイトに () ども () けページ

 西日本新聞 (にしにっぽんしんぶん) の「中村哲 (なかむらてつ) 医師 (いし) 特別 (とくべつ) サイト」の () ども () ページができました。アフガニスタンの () どもたちの写真 (しゃしん) などを () ることができます。

 

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