佐賀の市町議会、半数が一般質問中止 コロナ感染対策を理由に

西日本新聞 佐賀版 穴井 友梨 野村 創 河野 潤一郎

「課題問う機会制限」と不満も

 新型コロナウイルスの感染拡大で、佐賀県内市町議会の半数にあたる10議会が定例会での一般質問を取りやめた。いずれも自治体職員が感染症対策に専念することを理由に挙げるが、県内で感染者が確認される以前に一般質問の中止を決定した議会も多い。感染確認後も、唐津市議会などは一般質問を予定している。議員からは「地域の課題を執行部に問う権利が制限される」と不満の声も出ている。

 中止の口火を切ったのは佐賀市議会だ。2日の議会運営委員会で会派代表者が「やむを得ない」「市民生活に支障が出ないように」と申し合わせた。オブザーバーとして出席した山下明子市議は「文書回答などで質問の機会は保障されるべきだ」と異議を唱えたが、3日に中止が決定した。

 山下市議は取材に「中止決定時には県内で感染者は確認されていない。自主的に中止する必要があったのか。市民の声を届ける議会の役割を理解していないのでは」と疑問を呈した。

 その後も、鹿島、武雄、嬉野の各市と白石、江北両町が一般質問を取りやめた。感染確認以降は、一部を中止した神埼市、多久市、みやき、大町両町が一般質問を取りやめた。

 大町町は一般質問を後に回して予算案などの審議・採決を優先。「県内での感染確認など不測の事態に備えるため」(議会事務局)という。昨年8月の記録的大雨被害について、3町議が災害復旧などを質問する予定だった。担当者は「全庁的に通常業務ができない状況とは言えない。議員の職責や発言機会を奪ってしまう」としていたが、感染確認を受け、一般質問をしないまま16日に閉会した。

 唐津、鳥栖、伊万里市議会は一般質問を後回しにした。唐津市議会事務局は県内で複数の感染者が確認されたり、市内で感染者が出たりした場合など、いくつかの事態を想定して備えていた。田中秀和議長は「一般質問は執行部に市民の声を届け、市政をチェックする大事な機会。議員の権利であり、可能な限り担保したい」としている。(穴井友梨、野村創、河野潤一郎)

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