福岡のオフィス需要旺盛 公示地価、住宅地は6年連続上昇

西日本新聞 ふくおか版 前田 倫之

 国土交通省が18日に発表した福岡県内の公示地価(1月1日時点)によると、対前年平均変動率は住宅地が3・5%増で6年連続、商業地が6・7%増で5年連続の上昇となった。工業地などを合わせた全用途も4・4%増と6年連続で上昇。不動産鑑定士の高田卓巳氏は「住宅需要は福岡市から都市圏、北九州市のさらに周辺にも波及した。商業地は福岡市のホテル用地に頭打ち感がある一方、空前のオフィス需要が全体を押し上げている」と分析する。

 調査は51市町の933地点で実施。うち前年も調査地点だったのは926地点(住宅地637地点、商業地250地点、工業地38地点、宅地見込地1地点)。

 住宅地は、上昇が447地点、下落が129地点。県全体の平均変動率は前年を0・9ポイント上回った。平均変動率が上昇した29市町のうち、前年の下落・横ばいから上昇に転じたのは北九州市と大刀洗町だった。

 最高価格は大濠公園に近い福岡市中央区大濠1丁目の80万円(1平方メートル当たり)で38年連続トップ。上昇率は昨年のトップ10のうち6地点が入れ替わり、昨年1位だった同区草香江2丁目は圏外に。代わりに同市博多区博多駅南5丁目の24・0%が最高となった。高田氏は「福岡市の人気エリアのマンション価格が高騰し、それ以外の駅に近い用地の需要が旺盛になったため」とみている。

 商業地は、上昇が178地点、下落は44地点。県平均変動率は前年を1・8ポイント上回った。21市町で平均変動率が上昇し、うち小郡市、筑前町、大刀洗町、苅田町が下落・横ばいから上昇に転じた。

 最高価格は、再開発が予定されている天神コアの福岡市中央区天神1丁目の1100万円(同)で22年連続の首位。

 工業地の平均変動率は3・9%増で、4年連続の上昇、eコマース(電子商取引)の拡大による物流施設用地の需要増や、中国の人件費増加に伴う工場の国内回帰が追い風となった。

 ただ、これらはいずれも新型コロナウイルス感染症が国内外で拡大する前の状況。県内経済は訪日外国人観光客の増加に伴う消費や投資に支えられてきた側面が小さくなく、好調な不動産市場にも今後、影響を与える可能性がある。

(前田倫之)

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