全ての用途で2年連続上昇 福岡都市圏の公示地価

西日本新聞 ふくおか都市圏版 横田 理美

 国土交通省が18日に公表した2020年公示地価(1月1日時点)によると、福岡県朝倉市と筑前町、標準地点が設定されていない東峰村を除く福岡都市圏17市町の平均変動率(対前年)は、住宅地、商業地、工業地の全ての用途で2年連続上昇した。不動産鑑定士の高田卓巳氏は「引き続き上昇傾向が強い」と話す。

住宅地

 朝倉市と筑前町を含む福岡都市圏19市町の全てで平均変動率が上昇した。福岡市、新宮町、粕屋町は8年連続。春日、大野城、太宰府、那珂川の4市は7年連続。

 都心部の需要が過熱する中、駅から距離があり利便性に劣る場所が県内や全国の上昇率上位に入った。JR博多駅から1・3キロの博多区博多駅南5丁目(24・0%増)は、県内トップと全国5位に。中央区港2丁目(22・5%増)は「居住環境は良好とは言いにくく、これまで注目されていなかったエリア」(高田氏)だが、県内2位と全国9位にランクインした。

 昨年、県内129位だった博多区諸岡1丁目(14・2%増)もJR笹原駅から1・3キロで「徒歩圏外」とされるが、値ごろ感から需要が高まり9位に急浮上。県内上位10地点のうち6地点が前年と入れ替わり、全て福岡都市圏が占めた。

 市区町別の平均変動率は、博多区(11・1%増)、須恵町(10・3%増)、篠栗町(10・0%増)の順で高かった。筑紫野市(9・1%増)は前年比4・4ポイント増で大幅に上昇。高田氏は「福岡市に隣接していないものの、西鉄とJRが通り、大型商業施設も豊富で利便性が高い」とみる。

商業地、工業地

 商業地の平均変動率は福岡市が8年連続で上昇。博多区(21・5%増)と中央区(20・5%増)がオフィス需要の高まりで地価上昇をけん引し、上昇率の県内上位10地点を占めた。

 春日、大野城、筑紫野、太宰府、古賀の各市と粕屋町は6年連続の上昇。筑紫野市(8・6%増)は前年から4・0ポイント増となった。

 福岡市以外の市町別の平均変動率は、志免町(12・0%増)、大野城市(10・6%増)、篠栗町(10・2%増)の順に高かった。筑前町は1995年に標準地点が設定されて以来初めて上昇。朝倉市は25年ぶりに下げ止まった。

 工業地は博多区(10・1%増)が前年比5・8ポイント増と急上昇した。博多区上牟田1丁目(13・1%増)は上昇率が全国10位。店舗や住宅など多用途の建造が可能な準工業地域で、福岡市営地下鉄・東比恵駅の徒歩圏内にあり、マンション需要が影響した。

(横田理美)

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