臼杵市の学校再開が白紙に 県内で新たに感染者 市長「非常に残念」

西日本新聞 大分・日田玖珠版 井中 恵仁 稲田 二郎

観光客減、高齢者への影響懸念

 大分県内2、3例目となる新型コロナウイルス感染者が19日、臼杵市で確認された。県内では最初の確認から2週間余が過ぎ、感染拡大への警戒感が一段落していた中での新たな発覚。23日から県内で初めて小中学校を再開させようとしていた市は計画を白紙に戻して感染拡大の防止に全力を挙げることを決定。市民からは観光客減に加え、高齢者が感染におびえることを懸念する声が上がった。

 「(感染拡大が)ほぼ落ち着いてきたのかなと思って取り組みを進めてきたので…。非常に残念です」。緊急会見した中野五郎市長は言葉を振り絞った。

 臼杵市では子どもたちの体調面などを考慮し、小中学校を23日に再開する方針を発表。感染者情報が県から入ったのは連休に入る直前の19日午後1時ごろだった。午後3時からは幹部約50人を集めて緊急対策会議を開いて対応を協議した。

 会議後の会見で、感染防止対策などを明らかにした中野市長は「市民に、正しく恐れて過剰反応せず、粛々と取り組んでいただけるようにしたい」と淡々と語ったが、観光面での影響を問われると「人の動きで厳しいものが出ているし、料飲もお客が少ない。市として何ができるのか、対策をやっていかなければならない」と声を落とした。

 臼杵石仏や臼杵城跡などの観光名所がある臼杵市。市おもてなし観光課によると、全国的な外出自粛ムードで3月は団体客がほとんどおらず、観光客は例年の半分程度という。

 臼杵石仏では、3月に入ってから団体客のキャンセルが相次ぎ、3月の18日までの来場者数は前年の3827人から今年は約1500人減少したという。石仏観光センターの宇佐美裕之代表(43)は今回の感染確認に関し「臼杵が危ないというイメージにつながってほしくない」と力を込めた。

 臼杵城跡では3月末からの桜祭りでは出店などをやめて、ライトアップするだけに変更していたが、さらに来客は減りそう。近くの飲食店の女性店主(74)は「風評被害が怖い」。土産物店の女性店員(70)は「ここは高齢者が多く、大勢のお年寄りが不安になって病院に駆け込みだしたらどうしよう」と漏らした。

 飲食店に酒類を卸している酒店の男性店主は「ただでさえ飲食店の売り上げが落ちているのに、さらに利用が減れば店も酒屋も死活問題」と危機感を募らせた。

(井中恵仁、稲田二郎)

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