地図の上で施設や史跡などを表す地図記号…

西日本新聞 オピニオン面

 地図の上で施設や史跡などを表す地図記号。図案化した「文」は小中学校、「◎」は市役所、「×」は交番、「卍」は寺院…などと教わった

▼地図記号を定めているのは国土地理院。昨年新しい記号が加わった。「自然災害伝承碑」。過去の地震や水害を伝える碑などの場所が一目で分かるようにし、教訓の伝承と防災意識を高めるのが狙いだ

▼国土地理院のホームページから見られる。地理院地図に記号を表示し、写真や説明文を添えている。公開数は全国156市区町村の507基(12日現在)。関東大震災や伊勢湾台風、阪神大震災、東日本大震災…。痛ましい記憶を刻んだ石碑や供養塔が並ぶ

▼九州では、諫早大水害や雲仙普賢岳噴火災害などの伝承碑が含まれている。そしてきょう、発生から15年を迎える福岡沖地震も。大きな被害を受けた福岡市西区の玄界島などの碑が掲載されている

▼福岡都市圏を直撃したこの地震は、休日の午前中に起きた。死者1人、負傷者約1200人。もしも平日や別の時間帯だったら、死傷者は桁違いに増えたかもしれない。おそらく筆者もその一人に入ったろう。会社の自席は巨大な書架の下敷きになっていた

▼倒れた衝撃でゆがんだ鉄製の書架や机、一面に散乱した本や書類。その様子を撮影した写真データが、パソコンに残っている。これも災害への備えを忘れないための「伝承碑」として、自らの戒めにしたい。

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