事件当夜に中洲で遊興 自転車店強殺容疑者 接客女性とライン交換

西日本新聞 社会面 木村 知寛 古川 大二 森 亮輔

 福岡市博多区の自転車店で従業員女性(42)が殺害され現金が奪われた事件で、強盗殺人容疑で逮捕された無職佐々木達也容疑者(34)=大阪市住吉区=が事件当夜、中洲の飲食店を訪れて遊興にふけっていたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。接客した女性と無料通信アプリLINE(ライン)の連絡先を交換したことが、容疑者の特定につながった。

 佐々木容疑者は4日夕、女性の首を絞めて窒息死させ、レジや金庫の現金約10万円を奪った疑いが持たれている。事件数日前に福岡を訪れ、「金が必要になり金が欲しくて店に入った」と話しているという。

 捜査関係者によると、佐々木容疑者は午後5時半~6時に女性を殺害した後、徒歩で近くの衣料品店に向かい、現金払いで3万数千円の白のジャンパーを購入。黒の上着からその場で着替えて店を出た。中洲の飲食店に入って女性の接客を受け、飲食代も現金で支払い、この女性と連絡先を交換したという。

 福岡県警は、自転車店内に防犯カメラがなかったため、周辺のカメラとタクシーのドライブレコーダーの画像や映像を収集。店の周辺をうろついた後に、午後5時半前後に出入りした不審な男に狙いを定め、男の移動先にある画像や映像を次々とつなげる「リレー方式」で行方を追った。

 こうして衣料品店や飲食店の利用が判明。画像や映像だけでは男の身元特定は難しかったが、県警は飲食店の聞き込みを続け、接客した女性の連絡先から佐々木容疑者を突き止めた。さらに2月下旬、知人から大阪府警に捜索願が出されていたことも分かった。

 佐々木容疑者は飲食後、中洲の宿泊施設に偽名で宿泊し、数日間は福岡市の宿泊施設を転々としていた。大阪の自宅に戻るまでの足取りをリレー方式でほぼ追跡できたという。

 捜査の目をかわすため、着替えたり偽名を使ったりした一方で、リスクを顧みずに連絡先を教えるという大胆な行動をとった容疑者。被害女性との接点は浮上しておらず、県警は強盗目的の場当たり的な犯行とみて調べている。(木村知寛、古川大二、森亮輔)

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