「森から諫早湾再生を」 クヌギ550本植樹

西日本新聞 社会面 山本 敦文

 山への植樹を通じて海の再生を考える「第1回森里海を結ぶ植樹祭」が20日、長崎県諫早市小長井町の多良岳中腹であった。国営干拓事業の潮受け堤防で分断された諫早湾を望む標高450メートルの会場で、有明海の漁業者や市民ら40人がクヌギ550本を植えた。

 植樹祭は、山の養分が沿岸漁業を育むという森里海連環学を提唱する京都大名誉教授の田中克(まさる)さん(76)が昨年秋に同市で開いたシンポジウムがきっかけ。市民が実行委員会を組織して準備を進め、宮城県で32年にわたり植樹活動に取り組むカキ漁師の畠山重篤(しげあつ)さん(76)も駆け付けた。

 排水門の開門を巡って対立が続く諫早湾では、多良岳などからの清流が堤防西側の調整池でせき止められてから湾内に流されている。「森と海がつながる自然を次の世代に残すため、地域が考えるきっかけになれば」と田中さん。植樹の場所を提供した林業の佐々木健馬(けんま)さん(77)は「湾の環境が今のままでいいとは思わない」と話した。

 今回は新型コロナウイルス感染防止のため参加者を減らして開催。夏の下草刈りなどの機会に「育樹祭」を企画し、改めて参加を呼び掛ける。 (山本敦文)

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