『詩人 吉丸一昌のミクロコスモス』 中村雪武 著

西日本新聞 文化面

 「早春賦」の作詞で知られる吉丸一昌(大分県出身、1873~1916)が「こどもの歌」成立に果たした役割を見直す。特に後期の「新作唱歌」に注目。従来の国策推進を離れ「今までになかった子供観で創作を行った」とする。明治の国家的プロジェクト「文部省唱歌」の編纂で吉丸は歌詞担当委員主任の重責を担ったが、今も愛唱される名曲の数々について、「合議によって制作されたもの」であり、「今も盛んな作者探しは無意味」との立場を取る。著者は熊本県出身の音楽家で唱歌・童謡の研究家。(コールサック社・2200円)

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