「湯治女子」別府においで 鉄輪温泉に女性専用シェアハウス

西日本新聞 大分・日田玖珠版 稲田 二郎

空き家を改築“湯磁場”に

 湯治(とうじ)の魅力にほれこんで大分県別府市に移り住んだ菅野静さん(41)が、空き家を改築した女性専用シェアハウス「湯治ぐらし」を同市鉄輪東に開いた。入居する「湯治女子」とともに、地元に根付く湯治文化を会員制交流サイト(SNS)などで発信し、鉄輪温泉が若者や旅行者を引き寄せる新たな“湯磁場(とうじば)”になることを目指す。

 菅野さんは大阪府出身。広告代理店で働き、中国・上海支社に赴任。湯船に漬かる習慣がない海外での生活で、国内の温泉文化の素晴らしさを再認識した。これまでに170カ所の温泉を訪ね、鉄輪には2018年11月に訪問。蒸気を利用して作った料理など温泉を生活に取り込んだ人々の暮らしぶりとともに、旅館のおかみさんたちなど女性が元気なところに魅せられ、19年3月に大阪から移住した。

 活動拠点となる「湯治ぐらし」は2月21日にオープン。空き家を借りてリフォームし、5人が生活できるようにした。1期生として立命館アジア太平洋大(APU)に通う女子学生4人が順次入居。共同温泉を利用したり、地域の人々とコミュニケーションを楽しんだりする様子をSNSなどで発信し、地域の人々と一緒に湯治場の料理作りなどにも取り組むという。

 第1弾プロジェクトとして、同市在住のユキハシトモヒコさん(31)が柿渋で染めた手ぬぐいを地元の人々に温泉で使ってもらい、変色した手ぬぐいを回収して縫い合わせる「のれんプロジェクト」を実施。完成したのれんをハウスの共同スペースに掛けた。

 菅野さんは「湯治は世界に誇れる日本古来の心身ヘルスマネジメント。湯治場にあった地元との温かいコミュニケーションを取り戻し、新しい湯治文化を世界に発信したい」。ニュージーランドに留学経験があり、4月に入居するAPU2年の白石智鏡(ちか)さん(21)=北九州市出身=は「人々との密接な付き合いなどアナログな生活をしてみたい」と楽しみにしている。(稲田二郎)

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