コロナで選挙延期論拡大? 集会や握手自粛 総務省は投票所対策通知

西日本新聞 総合面

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当面予定されている国政選挙や地方選挙を延期すべきだとの声が出ている。22日投開票の熊本県知事選は投票率が45・03%と極端に低くはなかったが、陣営は街頭演説や集会の大幅な自粛を余儀なくされ、有権者は候補者の主張を直接聞く機会を奪われた。2011年3月の東日本大震災では被災自治体の統一地方選を延期する特例法を制定、延期した例もある。今後、感染が拡大すれば、延期論が広がる可能性がある。

 現職と新人の一騎打ちとなった熊本県知事選は、県内で感染者が複数出る中での選挙戦となり、現職が大勝した。現職を支援した自民党県連の関係者は「街頭活動ができない中、組織力が効いた」と分析。選挙管理委員会は投票所の換気や消毒に気をつけたが、投票率は4年前の51・01%を下回った。

 国政選挙では衆院静岡4区補欠選挙の4月14日告示が迫る。九州の地方選挙では福岡県豊前市議選が3月29日投開票。4月5日には同県行橋市議選と長崎県壱岐市長選、同12日に鹿児島市議選などが告示される予定となっている。

 政府は大規模イベントの中止や規模縮小を要請しているが、総務省は「選挙は該当しない」との立場だ。「政治活動の自由は最大限尊重されるべきだ」として運動の進め方は候補者や政党に委ねる一方、都道府県選管には、投票所の混雑緩和や係員のマスク着用を求める通知を出している。

 東日本大震災では、壊滅的被害で選挙が困難となった被災自治体を対象に、選挙を延期する特例法が発生1週間後に成立。最長で11年11月まで延期された経緯がある。「握手して濃厚接触するのが選挙なのに、それができない」(自民党関係者)、「延期の必要があるか注視したい」(立憲民主党の福山哲郎幹事長)。各党も状況を見守っている。 (東京支社取材班)

PR

政治 アクセスランキング

PR

注目のテーマ