30年使っている目覚まし時計が壊れた…

西日本新聞 社会面

 30年使っている目覚まし時計が壊れた。息子が棚から落としてしまい、電池を替えても針が進まない。困った。

 買ったばかりの頃も、ベッドから落下させ、壊れたことを思い出した。15歳の春、実家を離れて高専の寮で生活を始める際、両親が買ってくれた時計だった。新入生は早朝に各部屋を掃除するのが日課だったが、時計がなくなり、寝坊が怖くて眠りに就くのも不安になった。

 数日後、寮の机に置いていた時計をふと見ると、正しい時間を指していた。同室の先輩が分解して直してくれており、「高専に入ったなら、これぐらい自分で直せよ」と爽やかに笑っていた。

 当時の記憶がよみがえり、ドライバーを引っ張りだして自分で組み立て直した。苦戦したが、修理は無事に成功。ようやく先輩に追い付けた気がした。故障すれば新品の購入に走りがちな昨今、物を大事に使い続ける大切さも教えてもらった。 (佐藤桂一)

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