キャンプ料理、メニューの幅が広がる工夫 コーディネーターに聞く

西日本新聞 くらし面

 折からのアウトドアブームに新型コロナウイルスの影響もあり、人混みを避けられる野外キャンプが注目されている。自然を満喫しながら手作りした料理はひときわおいしい。定番のバーベキューやカレーだけでなく、ひと工夫するとメニューの幅がぐんと広がるという。「キャンプ料理の王様」(〓(えい)出版社)などの著書があるアウトドアコーディネーター小雀陣二(こすずめじゅんじ)さん(50)に楽しみ方を教えてもらった。

※〓は木ヘンに世

 目的地に着いたらテントを張り、マットを広げて食事の準備に取り掛かる。効率良く作業できるよう、道具や台を並べて即席の台所を作る。テーブルとの位置を考えて対面式にすれば、家族や仲間と会話を楽しみながら料理ができる。

 熱源をバーナー(アウトドア用ガスこんろ)にするか、炭火やたき火にするか。「バーナーは扱いやすく、焼く煮る蒸すなど何でも安定してできるので初心者にお勧め。炭火やたき火は火の管理が大変だが、広範囲に火が当たるので、うま味を逃さずふっくらさせたい炊飯やバーベキューに」。同時調理にはこんろが2口付いたバーナーもある。

 鍋は、蓄熱性が高く炭火を置いてふたの上からも加熱できる鋳鉄製のダッチオーブンが便利だ。フライパン型のスキレットはそのまま配膳しても見栄えがいい。

 スパイスやハーブも上手に取り入れたい。彩りや香り付けだけでなく、体力維持に役立つ。「野外では少なからず体に負担がかかる。スパイスやハーブは血行促進や食欲促進効果が期待できます」

 最近人気なのが薫製料理。専用の薫製器で肉や魚、チーズなどをいぶし、さまざまな木の香りと共に味わう。まずはサクラやヒッコリーの薫製チップから始めるといいという。

 子どもと一緒なら、混ぜる、こねる、形を作る工程が楽しい煮込みハンバーグなどのメニューが向く。ごみを最小限にするため、残った食材や汁物も上手に使い回す。水炊きで残っただしに野菜などを足し、次の食事でポトフやカレーに、という具合だ。火や水や食材の大切さを知り、道具の使い方も学ぶことで「危機管理能力が自然に備わる」と小雀さんは話す。

 後片付けまで気を抜かない。油汚れは布で拭う。海岸では砂も磨き粉に使える。共用の炊事場は食べ残しや野菜くずで汚さないよう、ざるを持参してそこにためるのがマナーだ。

 日本では1990年代以降にアウトドアファッションの流行とともにキャンプ人気が高まった。小雀さんはアウトドア用品店勤務を経て、野外活動の助言をするコーディネーターとして独立した。キャンプ料理でいつも伝えるのが「がんばりすぎず手を抜いて」ということ。道具や燃料に制約がある中で、どうすれば楽にできるか合理的に考えるのが極意という。 (平原奈央子)

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