女児脳損傷で福岡大病院に賠償命令 術後の低血糖見逃す 福岡地裁

西日本新聞 社会面 鶴 善行

 福岡大病院の術後ミスにより生後8カ月だった女児の脳が損傷したとして、両親らが病院側に計約6千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は27日、病院の過失と脳損傷との因果関係を認め、計880万円の賠償を命じた。

 判決によると、女児は生まれつきミルクなどをうまく飲み込めない障害があり、2013年4月、同病院で症状を改善するための手術を受けた。術後の血糖値が乳児の基準値に比べて大幅に低下していたが、病院側は正常化させる措置をとらなかった。女児は昨年10月に亡くなったという。

 松葉佐隆之裁判長は、術後の採血から17時間以上、低血糖状態に気付かなかったことを病院側の過失と認定。「低血糖と無関係の要因によって脳に損傷が生じた可能性は乏しい」として、因果関係を否定する病院側の主張を退けた。

 賠償額については慰謝料の一部を認めたものの、入院費用などは「過失がなかった場合も退院可能な状態になるには長期間を要した」として認めなかった。

 病院側は「現時点では判決文の内容を確認していないためコメントできない」としている。 (鶴善行)

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