『びろう葉帽子の下で』 山尾三省詩集 (野草社・2860円) 

西日本新聞 文化面

 屋久島に移住、自給自足の生活を送りながら創作を重ねた山尾三省(1938~2001)が島で書きためた詩集(1987年刊行)の増補新版。表題作は〈奄美大島の倒産した問屋が放出した/手作りの/びろうの葉で編んだ〉帽子をかぶり、愚直に自然と向き合う自身の姿を、たたみかけるような言葉の繰り返しでつづる。〈わたくしには ほかに還るところがないのだから/山に還る〉。前年に起きたチェルノブイリ原発事故を踏まえた詩の数々は今日、警句のように響く。

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