犬にもADHD どう対応?【きみとさいごまで】

西日本新聞

 犬にも注意欠陥多動性障害(ADHD)があるのをご存じですか? 症状は、極端に活発▽落ち着きがない▽集中力が続かない-など。環境の変化にも敏感で、強く反応するようです。

 詳しく言うと、まず「空気」が読めません。他の犬が静かにしていても、興味が湧くと、うろうろしたりほえたりします。怒られている最中でも、です。

 次に、よく動きます。遊びたい思いが強いと、飼い主が呼んでも戻らないで逃げ回ります。

 執着心も強いようです。おもちゃやドッグランでの遊びの途中、やめたくないと攻撃的になってでも続けたがります。

 ADHDの症状は、しつけ不足と似ているので見分け方が難しいと言われています。診断できる獣医師も少ないとか。長い目で見て判断しますが、症状に差が大きく、年を取ったら落ち着いていくことも。しつけがうまくいくと、興奮しない限りおとなしくできる犬もいます。

 柴犬の雄、ナツ君(3)は、夜中の無駄ぼえに飼い主が困り、預かりました。散歩では、首が苦しくないか心配になるほどリードを引っ張ります。食事の前と、寝るときにケージに入る際は、激しくほえ続けます。

 ほえると静電気が流れる調教用の首輪を使ってみました。多くの犬には効果があるのに、ナツ君はやめません。ビリビリが嫌なのか、さらに激しくほえます。こうなるとしつけ不足でなくADHDだろうと思います。結局、自分が好きなように過ごすとおとなしいので、大型犬用のケージに入ってもらいました。外側を毛布などで覆って他の犬が見えないようにし、ほえないようにしています。

 ADHDは遺伝的な原因が大きく、有効な治療法がないと言われます。人間が飼い主ということを態度で示す「服従訓練」も、あまり効果がありません。しつけ不足との見分け方は、繰り返し教えて覚えてくれるかどうか。できない場合はADHDを疑う必要があるでしょう。

 ADHDだと思っても、根気よくしつけるしかありません。甘やかしてもいいので、指示に従ったらおやつを与えたり、褒めてあげたり。決して愛情を失わず接してください。

 (老犬ホーム「トップ」代表)

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