ふらつきや転倒、前庭疾患かも【きみとさいごまで】

西日本新聞

 前回、急に立てなくなる原因にヘルニアを挙げました。ほかにも、高齢になると倒れて転げ回るような症状が出ることがあります。年を取ると発症しやすい前庭疾患という病気です。

 運動会などで、地面に立てた野球のバットに頭を付け、その場でぐるぐる回るゲームをしたことがありますか? 目が回って気分が悪くなりますよね。あんな感じかと思います。立ってもふらついて転び、食欲がない。首が片方に傾き、目は上下左右に動く-。こんな状態だとしたら前庭疾患を疑いましょう。

 原因は、耳の三半規管や脳の病気で平衡感覚を失うことにあります。耳が汚れて炎症を起こすと危険性が高まるので、汚れやすい犬は掃除が必要です。

 中でも原因が分からず症状も重いのが、特発性急性前庭障害です。いずれも2、3日でピークが訪れ、2週間目以降は回復することが多いです。

 柴犬の雌みうちゃん(15)は立てなくなり、起きてもすぐ倒れるようになりました。目を見ると、ぐるぐると動いています。病院で前庭疾患と診断されました。餌は数日間食べられず、食べても吐いてしまいます。ただ、1カ月ほど安静にすると改善しました。首を傾ける症状が1年ほど残りましたが、今は治っています。

 同様に立てなくなる病気に、てんかんがあります。けいれんや、よだれを垂らすなどの症状が特徴。脳の神経回路がショートするためといわれます。

 てんかんは発作が出たら、すぐ病院に行きましょう。その際、発作の続いた時間をメモしておくことが大切。けいれんが週に1度、20~30秒起きる場合と、1日に複数回、1分以上続くのでは病状の重さが違います。

 対策は、抗てんかん薬を飲んで発作が起きないようにします。毎日きちんと服用すれば症状はかなり抑えられます。「たまにしか発作が出ないから大丈夫」と判断して勝手に薬をやめないようにしてください。

 高齢になると、さまざまな病気になる恐れがあります。事前に病気の症状や対処法を知っておくことです。そうすれば、もしもの時に慌てずに済みます。

 (老犬ホーム「トップ」代表)

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