【動画あり】長崎駅が「お引っ越し」 歴史刻んだ旧駅舎にさよなら

西日本新聞 長崎・佐世保版 野村 大輔

 22年の歴史が刻まれた旧駅舎から、九州新幹線西九州(長崎)ルートの玄関口にもなる新駅舎へ。27日深夜から28日未明にかけて慌ただしく行われた長崎駅の引っ越し作業を追った。

 深夜の旧長崎駅。1998年開業、4代目駅舎の最後を見届けようと大勢が集まっていた。「さみしいですね」とこぼしたのは長崎県職員の光武久修さん(54)。普段は諫早市からバス通勤だが、この日はカメラを持参して電車で来た。

 最終列車は午後11時23分発の諫早行き。福岡市の会社員嶌田修司さん(55)は「駅の移り変わりを見たい」と仕事終わりに駆けつけた。去りゆく列車に鉄道ファンはカメラを向け、駅職員は深々と頭を下げた。通常の最終列車は11時57分発だが、引っ越しのため代行バスが運行。知らずに駅を訪れ、驚く乗客もいた。

 日付が変わると、引っ越し作業は本格化。自動改札や券売機は次々と撤去された。券売機は新駅舎で再利用するという。駅舎は直線距離で西へ150メートル移動。旧駅舎のホーム横の線路をアスファルトで塗り固め、新駅舎までの仮設通路が突貫工事で作られた。

 新駅舎の開業は午前5時半。この春、中学生になる長崎市の男児(12)は父親と一緒に訪れ、「かっこいい。みんなに使ってもらえる駅舎になってほしい」と声を弾ませた。

 5時47分発の始発列車を見送ると、駅長の砥綿(とわた)陽介さん(43)はほっとした表情に。開業できる、と確信したのは30分前。「仮設通路で不便な思いをさせるが、人手をかけたサービスでカバーする」と誓った。

 記者も浦上駅まで電車に乗った。工事中の新幹線の高架が真横に見える。やがてこの線路も長崎駅とつながる。2022年度の暫定開業に向け、確かな一歩を踏み出したのだと感じた。(野村大輔)

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