チョコで人生に彩りを 昨年世界大会で銅賞 唐津市で専門店

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星

 作るのは、余分な糖質をカットした無添加のチョコレート。カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して作る製法「ビーントゥバー」を用い、全ての工程にこだわる。

 原料に砂糖や人工甘味料などは使わず、ココヤシの花蜜やてん菜糖でほどよい甘さを出し、カカオ本来の濃厚な味わいを引き立てる。「病気で食事に制限がある人などに、安心して食べてもらいたい」。そんな風に思う原点には、自らの経験がある。

 佐賀県唐津市出身。福岡市の健康食品会社で商品開発などに携わっていたが、過労で体調を崩して6年前に退社。その直後、前がん病変が見つかった。「仕事に夢中で自分の体をボロボロにしていた」。私生活を見直し、糖質を制限するなど健康意識が高まった。

 同じ境遇にある人たちの役に立ちたいと2015年、健康食品の開発や販売を手掛ける会社を設立した。2年後にはチョコの開発に着手。糖尿病患者用に仕入れていたチョコにも乳化剤などが含まれていたことから、「もっと体にいいものを作ろう」と思い立った。昨年1月、グランポワールで販売を始めた。

 チョコ自体はもちろん、果物などの材料にもこだわる。チョコでコーティングしたドライフルーツの輪切りミカンは、無農薬の唐津産を使用。栄養が多く含まれる皮の部分も、安心しておいしく食べてほしいとの思いからだ。

 努力は海外でも評価された。昨年11月にイタリアで開かれたチョコレートの世界大会「インターナショナルチョコレートアワード2019」。ホワイトチョコ部門で、唐津産の白イチゴを使った乳成分不使用のホワイトチョコ「雪うさぎ」が銅賞を受賞した。「酸味や風味など味全体のバランスが評価されたと思う。これまでやってきたことが認められた」。売れ行きも伸び、手応えを感じている。

 現在は唐津市竹木場の実家の一室に工房を置く。将来は店舗を構え、より多くの人に親しんでもらうことを目標に、チョコ作りに励む。「嗜好(しこう)品でありながらヘルシーなチョコ。体を気遣う人の心身を癒やし、人生に彩りを添えたい」

 商品は通販のみ。グランポワールのサイトで取り扱っている。(津留恒星)

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