筑後地区で初の感染者 筑後市、患者情報少なく困惑

西日本新聞 筑後版 丹村 智子

 筑後地区で初となる新型コロナウイルス感染者が、筑後市で確認されてから一夜明けた29日、同市は緊急対策会議を開き、感染拡大を防ぐため公共施設の閉鎖などを決定した。西田正治市長は会見で「一人一人の行動が大事なのでご理解いただきたい」と市民に呼びかけた。一方で、患者の行動歴や感染経路を把握している福岡県からの情報が少ないことに、困惑を隠さなかった。

 29日の広島県立広島大(広島市)の発表などによると、筑後市で感染が確認されたのは、同大を卒業し就職のため市内に転居した20代女性。県によると、現在は濃厚接触者の有無や、女性が受診した医療機関関係者の感染の有無を確認している段階だという。

 28日の県の発表では、女性は14日に欧州旅行から戻り、福岡空港から自分で車を運転して筑後市に帰宅。21日から山口県下関市の実家に車で帰省し、再び筑後市に戻った26日に医療機関を受診。検査の結果、28日に陽性と判明して県内の病院に入院した。帰国から感染が明らかになるまで2週間が経過しているが、県はその時点では、大学名や訪れた施設に関する具体的な情報について「プライバシー保護の観点から公表しない」としていた。

 これを受け、市は29日朝に対策会議を開き、市立図書館やサザンクス筑後など市内の公共施設の閉鎖と、4月末までのイベントを中止、または延期する方針を決めた。

 ただ、「(市内などの)細かい行動歴は県から知らされていない」ため、市施設の消毒が必要かなどが判断できず、ほかに感染拡大を防ぐ措置が取れないと困惑する。ほかの地域でも海外を訪れた人からの感染確認が相次いでいることから、西田市長は会見で「国でもう少し対策をとってもらう必要がある」と表情を曇らせた。 (丹村智子)

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